サントリーホールディングス本社【拡大】
サントリーホールディングス(HD)の佐治信忠会長兼社長(68)は24日、ローソンの新浪剛史会長(55)を10月1日付で社長に招く人事を明らかにした。1899年の創業以来、創業家以外が経営トップに就くのは初めて。海外展開の加速へ向け、外部人材の登用が必要と判断した。佐治氏は代表権を持つ会長にとどまる。来月1日に開く取締役会で正式に決める。
数年越しの意中の人
「(サントリーの社是である)『やってみなはれ』はイノベーションの精神だ。世界中で新しい価値をつくっていきたい」
新浪氏は24日、民間委員を務める政府の産業競争力会議の会合後、記者団にサントリーHD社長就任に向けた意気込みをそう語った。
同日朝、東京都内で記者団の取材に応じた佐治氏は、「わがサントリーにふさわしい人物だ。タイミングをずっと待っていた」と、笑顔で数年越しの“ラブコール”を振り返った。ゴルフ仲間で、慶大の後輩でもある新浪氏は、かねての「意中の人」。昨年秋に2人で会って、正式に社長就任を要請したという。