大塚ＨＤ　「特許切れ」新薬でカバー　１８年に業績回復目指す

　製薬大手の大塚ホールディングス（ＨＤ）は２６日、２０１４～１８年の中期経営計画を発表した。主力の抗精神病薬「エビリファイ」が米国で１５年４月に特許切れを迎えるが、新薬の販売拡大などで１８年１２月期には１３年度並みの業績回復を目指す。

　エビリファイは鬱病や統合失調症などに用いられ、大塚ＨＤの１３年度の売上高１兆４５２８億円のうち５７５７億円を占める。だが、主要市場の米国などでの特許切れで、ジェネリック医薬品（後発薬）への移行は必至。そのため１６年１２月期の売上高には１兆１９００億円、営業利益も１３年度のほぼ半分の１０００億円まで落ち込む見込み。

　大塚ＨＤは、がんやアルツハイマー病に対応した新薬や飲料・食品事業の海外展開の拡大で特許切れの影響を吸収。１８年１２月期には売上高１兆４４００億円、営業利益２０００億円の達成を目指す。

　樋口達夫社長は２６日の記者会見で、「エビリファイへの収益依存から脱却するめどがついた」と語った。