強い光の下でも見やすいシャープの新型パネル「MEMS(メムス)ディスプレー」(右)と従来の液晶パネル【拡大】
シャープは12日、資本提携先の米半導体大手クアルコムの子会社ピクストロニクスと共同開発している最新の液晶ディスプレー「MEMS-IGZO(メムス-イグゾー)」の試作機を公開した。これまでより大幅に消費電力を抑え、高温や低温でも画像を表示できる。2015年からサンプル出荷し、17年に量産を開始する。
両社が開発した液晶ディスプレーは、1秒間に1000回超の開閉ができるMEMSシャッターを採用。カラーフィルターや偏光板を使用しないため、これまでより光学効率が2~3倍高い。このためバックライトの消費電力を大幅に低減できる。
このディスプレーがスマートフォン(高機能携帯電話)に採用されると、電池の長持ちにも貢献でき、充電回数を減らすことができるという。
また光を直接届ける構造となっているため、画面に鮮明な色彩を表現できる。高温や低温、直射日光の下でも画像をはっきりと表示できるなど環境耐性が強いのも特徴だ。