【企業スポーツと経営】旭化成(中)「練習拠点」守りつつ変革 (3/3ページ)

2014.12.25 05:00

 そこで同社は柔道部と同様、05年に東京陸上部を創設。延岡から離れた地域の出身者や、大卒の選手も入社しやすいよう、門戸を広げた。

 その成果はすでに出始めている。今年のニューイヤー駅伝では延岡組2人、東京組5人の陣容で臨み、順位を前年の10位から4位に上げた。

 来年4月には、「宗兄弟の再来」との呼び声が高い村山謙太・紘太兄弟ら7人が入社する予定。彼らはすでに大学トップクラスの成績を挙げている。

 「今年入社の5人を含めて、来年には部員の半分以上が入れ替わる。16年のニューイヤー駅伝では『旭化成は弱くなったのか』という問いに答えられる」。西政幸監督は、長距離王国の完全復活に自信を示す。

 一方で、本拠地の延岡を放棄するつもりはない。

 柔道部は、東京や大阪の選手を年に数回、延岡で合宿させるなど、チーム練習をおろそかにしていない。陸上部でも、東京の選手は月の半分を過ごしており、むしろ延岡中心の態勢は強化している。

 陸上部の西監督は「優秀な選手が入ってくるのも長年の活動で築いた伝統とブランドのおかげ。延岡中心の伝統は守る」と強調。柔道部の中村監督も「延岡という核がしっかりしているからこそ戦えている」と口をそろえる。

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