■つなぐ力・パートナー軸に非資源開拓
--資源価格下落で経営環境は厳しい
「2014年度から3カ年の中期経営計画を策定した昨年5月に比べ、鉄鉱石や原油価格も下落しており、収益も若干の影響は受ける。だが、新規の成長分野へ積極的に投資し、株主への利益還元、資本効率の維持を同時に実現する姿勢に変わりはない」
--資源・エネルギー戦略は
「引き続き強靱(きょうじん)なキャッシュを生み出す成長分野だ。資源安の今は有利な面もあり、資産の入れ替えと同時に10年、20年の視点で競争力のある権益も取得していく。液化天然ガス(LNG)も20年には今の2倍の需要が見込まれる。モザンビークLNGの投資を14年度中にも決定するほか、将来のサハリン2の拡張なども控えている。日本はもちろん、インドなどアジアの安定供給にも貢献したい」
--非資源をどう伸ばすかが経営課題だ
「食料・農業やヘルスケアなど7つの成長分野で、総合力と部門を超えたつなぐ力で新たな成長投資の機会を探る。食料・農業ではブラジルの農業事業と貨物鉄道事業による物流コスト改善を目指し、ミャンマーでは精米事業と農業効率化に役立つ農業機械、肥料事業との相乗効果を狙っている」