自動車部品メーカーのタカタは2日、欠陥エアバッグのリコール(回収・無償修理)拡大を受け、今年9月までに交換部品であるガス発生装置の生産能力を月90万個に増強すると発表した。現在の45万個に比べて倍増することになり、リコール対応の加速をアピールして米当局や議会の不信感を払拭したい構え。ただ、肝心の原因究明は難航しており、“タカタたたき”は収束の兆しがみえない。
タカタのエアバッグは作動時にガス発生装置が破裂し、金属片が飛び散る恐れが指摘されている。リコールが世界各地で2000万台超まで拡大するなか、交換用部品の供給が追いつかず昨年12月にガス発生装置の生産を35万個から45万個に増強したばかりだった。
今回の増産はガス発生装置を生産するメキシコ、米国、ドイツ、中国の各工場を総動員して実施する。これにより「十分な交換部品が確保でき、自動車メーカーの発注にもより迅速に対応できる」(広報)という。