新幹線を支える日本の部品技術 極限の安全追求が生んだ“絶対に緩まないナット” (1/4ページ)

2015.5.11 06:44

死亡事故ゼロを誇る東海道新幹線。100万キロ走行で「絶対に緩まないナット」が全て交換される

死亡事故ゼロを誇る東海道新幹線。100万キロ走行で「絶対に緩まないナット」が全て交換される【拡大】

  • 「絶対に緩まないナット」を開発したハードロック工業の若林克彦社長=大阪府東大阪市

 ■【世界へ 日本テクノロジー】高速鉄道を支えるものづくり(上)

 □ハードロック工業

 世界に誇る日本の高速鉄道「新幹線」。日本の大動脈、東海道新幹線の開業から半世紀が過ぎたが、車内の乗客が犠牲になった死亡事故はこれまでに一件も起きていない。ピーク時でほぼ3分間隔の過密ダイヤ、最高時速285キロの高速運転を支えているのは、日本の得意技ともいえる緻密なものづくりの世界。海外での高速鉄道受注を競う鉄道会社や鉄道車両メーカーを陰で支える部品会社の存在にスポットライトを当てる。

 1編成当たり2万本

 東海道新幹線の看板列車「のぞみ」に投入される最新型車両「N700A」。連日、多くの乗客が利用するこの車両には、ある特殊なねじが使われている。車体下部にある車輪を覆うカバーをはじめ、車体の至るところに使われ、その数は1編成(16両)当たり約2万本に上る。

 そのねじとは“絶対に緩まないナット”と呼ばれる「ハードロックナット」。特殊ねじメーカーのハードロック工業(大阪府東大阪市)が開発した。

 絶対に緩まないナットとは、どのようなものか。若林克彦社長は「簡単に言えば、ナットとボルトとの間に楔(くさび)を打ち込んだもの」と説明する。ナットを凸形の下ナットと凹形の上ナットの2層に分解。下ナットの凸部分を少しずらして偏芯を施す。そこに凹形状の上ナットを締め込む。するとハンマーで下ナットに楔を打ち込むのと同じ効果が表れる。しかも一度ナットを締めると、絶対に緩まない。そして着脱は何十回でもできる。

「人を喜ばせようと思って開発したナットで、顧客を怒らせてしまった…」

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