アステラス製薬は27日、2017年度まで3カ年の経営計画説明会を開き、申請済みや申請が近い約10種の新薬候補の市販で、3000億円の売り上げ拡大を目指す方針を明らかにした。
18年に主力薬の特許切れを控え、新薬の市販を急ぐ。資本をどれだけ効率的に使っているかを示す株主資本利益率(ROE)は14年度の10.5%から、17年度に15%以上に引き上げる計画だ。
同社は前立腺がん治療薬「イクスタンジ」などが欧米で販売を伸ばし、14年度の営業利益は前期比59.0%増の1856億円と大幅な増益を達成した。
だが、イクスタンジと並ぶ売上高を誇る過活動ぼうこう治療薬「ベシケア」は、米国で18年に特許切れを迎える。そのため開発の最終段階にある新薬候補の市販を進め、業績の成長を維持する。