カルピスは、同社発酵応用研究所と久留米大文学部心理学科の津田彰教授との共同研究で、乳酸菌と酵母で発酵した乳酸菌飲料の香りがヒト試験においてリラックス効果があることを確認した。
昨年3月には日本農芸化学会で、動物実験での効果を発表。酵母を使わない乳酸菌や脱脂乳の香りにはリラックス効果がないことを明らかにしていた。
乳酸菌と酵母で発酵した乳酸菌の香りは、副交感神経活動を活性化し不安感を和らげる。香りの好き嫌いにかかわらず、同様の効果は認められ、ストレスが軽減された。ストレスを強く感じている場合は、心拍数の上昇を抑える効果もあった。
津田教授は「日本のストレスマネジメントは、心疾患など問題が起きてから行う対処療法的観点が強く、継続が難しいという問題がある。今回の結果は飲食品という身近な商品を通して一次予防として広く国民にアプローチできる。手軽なので、習慣化という点でもかなり効果が期待でき、国の医療費削減にもつながる」と述べた。