日本惣菜協会が発表した「2015年版惣菜白書」によると、2013年の総菜市場規模は、前年比2.1%増の8兆8962億円となったことが明らかとなった。
販売業態別にみると、出店攻勢が続く「コンビニエンスストア」が、前年比4.8%増と依然として高い伸びとなっているほか、「食品スーパー」2.6%増、「専門店、他」0.5%増と3業態で、前年を上回った。「百貨店」「総合スーパー」の2業態は、わずかに前年を下回ったものの、「コンビニエンスストア」が牽引(けんいん)し、市場を拡大している。
14年も「百貨店」を除く4業態で、前年比プラスが見込まれていることから、市場規模は9兆円を突破することが確実視されている。
袋物総菜などの日持ちするチルド総菜の開発などもあり、中食と呼ばれる総菜市場は、外食市場24兆円の4割に匹敵する規模に近づいてきている。
人口減少の中で、高齢化、有職主婦の増加、単身世帯の増加など、食生活におけるミールソリューションを必要とする人たちが増加していることが、総菜産業を押し上げている。社会的な食のインフラとしての総菜産業が、ますます重要となってきている。