石油資源開発は北海道標津町で地熱発電に向け掘削調査を行っている【拡大】
地熱発電の開発計画が相次いでいる。電源開発(Jパワー)などが約23年ぶりとなる大規模地熱発電所の建設を始めるなど、新規開発は出力1万キロワット超の大型案件だけでも全国で20カ所程度に上る。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度や、政府の規制緩和が追い風になっている。
Jパワーと三菱マテリアル、三菱ガス化学が設立した共同出資会社は5月、出力4万2000キロワットの地熱発電所の建設を秋田県湯沢市で始めた。運転開始は2019年5月の予定で、共同出資会社の首脳は「湯沢は地熱の大きな潜在能力を持っている」と意気込む。
地熱発電は地下から高温の蒸気を取り出し、タービンを回して発電する仕組み。二酸化炭素(CO2)を排出しないで済むことに加え、太陽光や風力と違って天候に左右されずに安定して発電できるという利点がある。
石油資源開発などが北海道標津町で掘削調査を実施、出光興産も国際石油開発帝石などと湯沢市で計画を進める。
計画が相次ぐ背景には、12年に導入された再生エネの固定価格買い取り制度がある。地熱発電には巨額の開発費用が必要になるが、買い取り制度の導入で「予見性が高まり、投資をしやすくなった」(日本地熱協会)という。さらに経済産業省は、地熱を買い取り価格で優遇することを検討している。