インタビューに答える日立製作所の中西宏明執行役会長兼最高経営責任者(CEO)=29日、東京都千代田区【拡大】
日立製作所の中西宏明執行役会長兼最高経営責任者(CEO)は29日、フジサンケイビジネスアイなどのインタビューに応じ、すべてのモノがインターネットとつながる「インターネット・オブ・シングス(IoT)」など新ビジネスを推進するため、来年度以降に組織を再編する方針を明らかにした。また、IoTを活用して顧客の課題を解決する事業の売上高全体に占める比率を、現在の約3割から「2018年度に5割まで引き上げたい」との考えを示した。
製造業の分野ではIoTや人工知能、ビッグデータなどを組み合わせた「第4次産業革命」が進行している。日立も新技術を駆使して、顧客の課題を解決するビジネスモデルへの転換を目指している。
現在、同社の事業形態は製品別となっている。中西会長は新ビジネスを推進するため「エネルギー、まちづくり、ヘルスケア、金融など市場寄りの分類に組み替える」と述べた。さらに部門ごとに営業やシステムエンジニアを配置する方針だ。
来年度から始まる中期経営計画の目標については、「ダイナミックな経営をするには大規模な投資が必要になる。キャッシュを稼がないといけない。次の戦略を実行するためにも今の利益水準よりも高い所を目指したい」と語った。(黄金崎元)