日本郵便が、集配用の車両に環境性能の高い電気自動車(EV)の導入を進めているのはあまり知られていないのではないだろうか。しかし、実は同社のEVとの関わりは、大手自動車メーカーが市販する前の2008年度からと古く、今年6月からは、1人乗りEVの実証実験もスタートした。現在のEV集配車両はわずか80台ほどだが、環境面などのメリットから、今後も配備数を増やす方針だ。
現在、日本郵便が行っている実証実験は、1人乗りEV「コムス」を製造するトヨタ車体と名古屋市からの依頼を受けたもので、来年6月まで、同市内の名古屋西、名古屋中、名古屋北、昭和の4局で各1台を使い、実際の配達に支障がないかを試すために行っている。
コムスは、普通自動車免許で運転ができ、車両のサイズは全長約2.5メートル、全幅約1.1メートル、全高約1.5メートル。軽自動車より全長で約90センチ、全幅で約40センチ、全高で約37センチそれぞれ小さい。ただ、最大積載量は60キロと排気量110ccの小型二輪車並みだ。6時間の充電で50キロメートルの走行が可能である。