東芝は11日、米テキサス州で進めている原発建設プロジェクトで、現地の大手エンジニアリング会社「CB&I」との契約を解除することで合意したと発表した。
この計画は「サウス・テキサス・プロジェクト」で、2010年5月に東芝が事業参加を決めた。その後、東京電力福島第1原発の事故で世界的に原発新設の機運が落ち込んだほか、テキサス州で電力価格が低迷。計画は遅れ、採算性や実現性が疑問視されていた。
CB&Iは新規原発の建設事業からの撤退を表明、原発建設を手掛ける子会社を東芝の米原発子会社ウェスチングハウス(WH)へ昨年売却していた。
契約解除に伴い、CB&Iは、東芝が出資し、同プロジェクトに参加する米原発開発会社ニュークリア・イノベーション・ノースアメリカ(NINA)に対する債権を放棄する。NINAの債務が減ることで、東芝は「プロジェクトの投資環境が改善される」としており、新たな参画企業を募る方針だ。