JFEスチールは7日、製鉄所ごとに異なっていた製造に関わる基幹システムを統一すると発表した。全国に5カ所ある製造拠点と本社に統一したシステムを2022年に導入、コスト削減や社内の連携強化につなげる。投資額は600億~700億円程度とみられる。
基幹システム導入に併せて、先端のIT技術も取り入れる。膨大な情報を処理する「ビッグデータ」や、インターネットを介してさまざまな機器を管理する「インターネット・オブ・シングス(IoT)」により、業務効率化も図る。世代交代が進む製造現場の技能継承にも役立てるという。同社によると、これまでは通信技術などの問題から拠点ごとに異なる基幹システムがあり、効率的な運用や情報共有に課題があった。システム刷新で迅速な顧客対応が可能になることから、納期の最大3割短縮、生産コストの最大1割削減を目指す考え。システム保守費用は3割以上減らせるという。
JFEの国内製造拠点は、東日本製鉄所の千葉地区(千葉市)と京浜地区(川崎市)、西日本製鉄所の倉敷地区(岡山県倉敷市)と福山地区(広島県福山市)に、知多製造所(愛知県半田市)を加えた5カ所。