ファミリーレストラン大手のデニーズが、1974年に1号店をオープンした当時からの接客手法を見直すことが5日、分かった。客席を回ってコーヒーをつぐなどの「フルサービス」が競合他社との大きな違いだったが、今後1年程度かけて基本的に全店舗にセルフ式のドリンクバーを導入する。構造改革の一環で、人手不足に対応する狙いもある。
運営会社セブン&アイ・フードシステムズの小松雅美社長は5日、共同通信のインタビューに対し「自分たちの考え方に固執し、顧客のニーズの変化に対応できていなかった」と理由を説明した。前年割れが続く既存店の売上高や客数の改善にもつなげたい考えだ。
ドリンクバーは最新型装置を導入し、約50種類のメニューに対応する。コーヒーは同じグループのコンビニで定評のある「セブンカフェ」を採用した。
フルサービスはレストランらしさを重視したものだったが、小松氏は「会話の腰を折られるといった声も増えていた」と指摘した。