
「サラシア牛丼」【拡大】
大手牛丼チェーンが、健康志向の高まりを受け、食後の血糖値の上昇をおだやかにしたり、糖質を抑えたりした新メニューを相次ぎ投入している。生活習慣病予防やダイエットなどを目的に、糖質を緩やかに制限する食事法「ロカボ」の関心が高まるなか、糖質対策の新商品で中高年男性を中心に幅広く需要を取り込む狙いだ。
吉野家ホールディングス(HD)の牛丼店「吉野家」は29日、食後の血糖値の上昇を緩やかにする機能をうたった新商品「サラシア牛丼」を7月3日に発売すると発表した。配合した天然植物「サラシア」由来の成分が、摂取した糖の吸収を穏やかにする。
見た目も味も通常の牛丼とほとんど変わらないが、「糖の吸収量も10%程度少なくなる」(辻智子執行役員)という。価格は並盛りが480円。3月に同様の機能を持った「牛丼の具」を通販限定で販売していたが、店舗でも牛丼として発売する。月間100万食の販売を目指す。
一方、ゼンショーHDの「すき家」は4月、ご飯の代わりにコンニャク麺を使って糖質を抑えた「ロカボ牛麺」(490円)を発売した。糖質を牛丼並盛りに比べて、5分の1程度に抑えた。
松屋フーズの「松屋」は6月、50円を追加することで定食のご飯を、大根おろしをのせた豆腐に変更できるメニューを発売した。ご飯(並)に比べ、糖質を約92%、カロリーを約70%それぞれカットした。