【北海道発 輝く】電制 発声補助する人工喉頭を開発 より人の声に近く改良 (1/5ページ)

 喉頭(こうとう)がんなどの病気が原因で声帯を失い、話すことができなくなった人たちのために、発声補助器具の電気式人工喉頭「ユアトーン」を開発した電制(北海道江別市)。17日に最新モデル2機種を発売するなど、ものづくりで培った技術で、さらなる研究開発を進める。田上寛社長は「多くのユーザーに喜ばれ、感動を与える製品づくりを続けていく」と意欲を見せる。

 細かい変化を再現

 発売するのは3回目の改良型。これまでのユーザーからの意見を取り入れ、使いやすく操作性を向上させた標準型と高機能型だ。音質を改良し従来型より人の声に近づけている。

 人の声は、肺から出た息が喉にある声帯を震わせてことで「ブー」という振動音を作り出す。この振動音が声の元となり、口と舌を動かすことで「話し声」に変わる。

 ユアトーンは、スイッチを押すと声帯の代わりに「ブー」という振動音を作り出す。あごの下側に当てることで、ユアトーンから発生した音源が声帯の代わりとなり、口の下側に伝わって舌や口の形を変えることで発音できる仕組みだ。

 改良したユアトーンは、やわらかい声と響きやすい形状を取り入れ、従来品にも搭載していた音声の「ゆらぎ」を生み出す機能をさらに改良し、声の柔らかさ、聞き取りやすさを向上させた。

 今後はサ行の発声や濁音、高い女性の声などを出せるように音質をさらに向上させ、従来以上に喜怒哀楽の高揚を表現できる製品を開発していく考えだ。

初代の製品、なまりや発声の難しさを感じる