広がる事業承継支援 黒字企業と雇用救う決め手に (3/3ページ)

新サービス「ビズリーチ・サクシード」について説明するビズリーチの南壮一郎社長=東京都渋谷区
新サービス「ビズリーチ・サクシード」について説明するビズリーチの南壮一郎社長=東京都渋谷区【拡大】

 ビズリーチが新風

 こうした環境の中、新たな手法で事業承継を支援する企業が登場した。ビズリーチ(東京都渋谷区)は、インターネット上で事業承継案件を開示するサービス「ビズリーチ・サクシード」を始めた。

 譲渡企業の概要を匿名で無料掲載すると譲受企業が閲覧できる仕組みだ。興味のある会社を見つけたら譲渡企業に直接連絡を取り、具体的な交渉に入る。譲渡企業にも「自分の会社がどの程度必要とされているのかといった市場価値が把握でき、事業承継を早くから検討できる」(南壮一郎社長)のがメリットだ。M&Aが成立すると譲受企業が買収額の1.5%を手数料としてビズリーチに支払う。

 富士市産業支援センターf-Biz(エフビズ、静岡県)の小出宗昭センター長は「マッチングには市の枠を超えた幅広い選択肢から検討できる」と期待を寄せる。三井住友銀行の佐藤耕司プライベート・アドバイザリー本部長も「ビズリーチのサービスを活用することで事業承継の選択肢が広がる」と語る。

 経済産業省の試算では、このままのペースで廃業が続けば、2025年までに約650万人の雇用と約22兆円の国内総生産(GDP)が消えるという。

 技術や技能の継承だけでなく、雇用維持の面からも、中小企業の事業承継は避けて通れない重要な問題となっている。