【2018 成長への展望】三菱地所社長・吉田淳一さん(59)


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 ■観光立国へ地域や地元産業アピール

 --今年で社長就任2年目に入る

 「一番のイベントは三菱地所自身が本社を移転するので、新たな価値を創造できるようにしたい。丸の内エリア全体の魅力をどう高めていくかも追求する。自動運転バスの実証実験を行ったのも一つの例だが、エリアの規模を生かして新たな取り組みを増やしたい。また、四谷エリアの再開発などさまざまなプロジェクトが動き出しているので、街とともに盛り上がっていける空間・施設作りを目指す」

 --1月から移転した新しいオフィスについて

 「がらっと変わった。今までは島型のテーブルで部署ごとに空間が仕切られているという、昔ながらのオフィス。今はワンフロアがオープン、部署単位では自席のないフリーアドレスになった。部長も固定席がないので、話し合いたい人たちが近くに集まって執務をする流れになっている。完全にオープンなので他部署の人間も会議のテーブルに呼びやすい。社員食堂などの偶発的なコミュニケーションも生まれ、新たな価値を生み出しやすくなった。非常に楽しみ」

 --新オフィスをどのように活用するのか

 「期待半分、不安半分だが、テナントにはいろんな提案ができるようになる。これまでの経験値もあるので、先端を行くオフィスを自分たちで実験しようとの意味合いもある。オフィスをショールームとしてテナント候補の企業にみてもらったり、自分たちのオフィス体験をフィードバックしたりしていく。もっといい形があると思えば、朝令暮改でもいい。毎年ブラッシュアップするくらいの気持ちでいる」

 --既存ビルが空室になる問題もささやかれている

 「昨年まで(本社のあった)大手町ビルは、オープンな空間ではなく柱があって小割(こわり)だが、小割の良さを評価するテナントもいる。そういった企業に利用してもらう。オフィスビルをリノベーションしてマンションやホテルにする流れもあるが、新しい企業が伸びるためのサポートをするためにオフィススペース全体のパイを増やすことが、業界全体や東京の魅力アップのために重要だ」

 --2020年まで2年。東京開発の展望は

 「何をすれば観光立国としての産業を伸ばしていくのかを見極めたい。空港ビジネスやアウトレットモールなど、当社で展開している施設を最大限生かし、地元産業をアピールできるような場を設けたい。地域を代表するようなものを味わえたり、その街に行ってみたいと思わせたりする仕掛けができるとおもしろい」

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【プロフィル】吉田淳一

 よしだ・じゅんいち 1982年東大法卒、三菱地所入社。人事部長、ビルアセット業務部長、取締役兼執行役常務などを経て、2017年4月から現職。福岡県出身。