NTT西日本が「エッジコンピューティング」と呼ばれる新たな通信技術で、米アマゾンなどのクラウドコンピューティングに対抗する姿勢を鮮明にしている。エッジは実際の通信インフラを持つNTTの強みを生かした技術で、ロボットの制御など無線通信での大容量データ処理でクラウドより優れたスピードや安定性を発揮できる。アマゾンが攻勢をかけるなか、両者のせめぎ合いが注目されそうだ。(黒川信雄)
エッジ(末端)コンピューティングとは、遠く離れたサーバーに情報を集めるクラウドとは異なり、スマートフォンやロボットといったネットワークの末端側のサーバーで情報を処理することで、速度を大幅に高められる技術のこと。NTT西は現在、実証実験を進めており、早期の実用化を目指している。
「アマゾンとの真っ向勝負もあるだろう」。6月22日に就任したNTT西の小林充佳(みつよし)新社長は、産経新聞のインタビューにそう述べ、エッジでアマゾンのクラウドに対抗する考えを鮮明に示した。