【東京2020 国際都市への挑戦】
渋谷駅の大改造が始まった。現在は解体や準備工事の段階だが、2、3年後にはタワークレーンが林立する。1日に200万人以上の乗降客が利用する駅の機能を維持しながら安全を確保し、地下から超高層ビルまで立体的に整備するという、数ある都内の再開発でも“最高難度”のプロジェクトだ。いかに2020年の東京五輪に間に合わせるか。多くの事業主体や建設会社の緊密な連携と、緻密な工程管理が成否の鍵を握る。
「工事のスケジュール調整は、各街区の建設会社が決まって工事計画が出てから具体的に始める」
プロジェクト全体の調整を担う国土交通省関東地方整備局東京国道事務所(所長・西尾崇氏)の担当者はそう語った。入り組んだ各街区の計画が相互にそれぞれの工程に大きく影響するからだ。
東急電鉄が2002年度から着手していた東横線地下化工事が昨年3月にようやく完了し、東京メトロ副都心線との直通運転が始まったが、渋谷駅の大改造はこれからが本番だ。周辺ではさらに、8事業が計画されている。