【朴政権との500日 産経前ソウル支局長手記】異様な法廷、震える検事の手 (1/7ページ)

2015.12.31 08:34

 ソウル支局長として滞在していた韓国で、インターネット上に掲載したコラムが朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉を毀損(きそん)したとして私は、起訴された。「容疑者」「被告人」から無罪に至る500日間、特派員として朴政権と韓国検察を見続けた。そこには自ら泥沼の中にはまり込み、もがいている韓国の姿があった。(社会部編集委員 加藤達也)

 崩れた虚勢

 22日夕、東京・大手町の産経新聞編集局で、韓国の検察当局がソウル中央地裁の無罪判決を受け入れて控訴を断念したという一報を聞いたとき、まず浮かんだのは喜びの感情ではなかった。その5日前の17日、判決を受けてほっとしたのとは対照的な思いだった。無罪確定を受けて思い浮かんだのは、1年以上前の2014年11月27日、ソウル中央地裁の初公判の法廷での光景だった。

 その日午前10時前、私は裁判官のひな壇と向かい合うように配置された長い腰掛けに弁護士と並んで座り、判事団の入廷を緊張しながら待っていた。

 やがて書類の束を1メートルほど積み上げたショッピングカートを重そうに引きながら男性が廷内に現れ、検事の机の上に束を次々にドン、ドンと音を立てておいていった。

 男性は検察関係者と何事かやり取りすると、机上の書束をまたカートに載せ、机には厚さ20センチほどの書類を1部だけ残して出ていった。

隣の弁護士が私の耳元にささやいた。「あれは虚勢、はったりですよ」

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