輸入小麦の値上げで、お好み焼きやたこ焼き業界は価格転嫁への決断を迫られている【拡大】
今回の上げ幅は前回よりも小さいが、今後の値下がりにつながる兆しは見えておらず、政府から直接小麦を買い入れる製粉会社では「販売価格への反映を検討する」(日清グループ)という。価格改定は年明け前後と見込まれ、関連する業界は対応を迫られている。
悩ましいのは、消費税増税を控えた微妙な時期での値上げになりそうな点だ。小麦を原料とする食品メーカーや外食大手は、「商品数を絞り込む」「分量などの規格を見直す」と、価格転嫁をできるだけ避けるよう苦慮している。
コナモン「値上げは無理」
コナモンの本場・大阪では小麦粉の価格上昇は深刻な問題だ。お好み焼きチェーン「千房」(大阪市)は、「原価で1人前当たり1円分上がる計算になる」と分析。アベノミクス効果で景気が上向いてきたとはいえ、「外食産業に効果が回ってくるのは一番あと。今の売り上げは横ばいで、まだまだ厳しい」とし、「値段が上がればお客さんは減ってしまう」と、「企業努力」で乗り切る構えだ。