輸入小麦の値上げで、お好み焼きやたこ焼き業界は価格転嫁への決断を迫られている【拡大】
うどんチェーンの「グルメ杵屋」(大阪市)も、「ここ数年、小麦粉が値上がりしても、連動して値上げしたことは一度もない」。今後の対応についても「消費税増税になれば、ただでさえ影響は厳しい。このタイミングでは上げられないでしょう」と、値上げは検討していないという。
大阪を中心にたこ焼き店「たこ焼道楽 わなか」を展開する「和なか」(大阪市)は、「在庫もあるので、業務用の小麦価格の実際の値上げは早くても春頃になるのでは」とみる。ただ、「できる限りの企業努力をする」と、こちらも据え置く方向だ。
「大阪らしいアイデアで」
すでに価格転嫁に踏み切った店は、冷や水を浴びせかけられた。
あべのハルカス近くに本店を構えるたこ焼きチェーン「あべのたこやき やまちゃん」は、今年のGW明けからたこ焼きの価格を8個入り350円から400円に50円値上げしたばかり。
「原油価格高騰で包装資材も油も値上がりして、猛暑で野菜が値上がりして…。卵以外は原価が全部上がっているんです。今度の値上げもめちゃめちゃ響きますよ」と嘆く。