輸入小麦の値上げで、お好み焼きやたこ焼き業界は価格転嫁への決断を迫られている【拡大】
「何とか消費税増税まではふんばりたいけど、小麦価格の値上げでたこ焼き1個分は原価が上がってしまう」
苦しい企業努力を重ねる店が多い中、新メニューで売り上げ増を図る店もある。「たこ家道頓堀くくる」(白ハト食品工業、大阪府守口市)は8月31日から人気ドラマ「半沢直樹」にあやかり、道頓堀本店限定でたこ、ネギ、天かすが倍入った「道頓堀倍返し!たこ焼き」の販売を開始した。
8個850円と通常のたこ焼きより330円も高いが、ドラマ人気と相まって売り上げは順調。同社は「小麦粉が上がったから値上げ、というわけにはいかない。メニュー改良などで対応したい」とする。
厳しい台所事情を抱えながら、次の値上げへの対応を迫られる大阪のコナモン業界。日本コナモン協会の熊谷真菜会長(51)は「小麦粉や原油価格の高騰は世界的な流れで、何ともしがたい。大変なときだからこそ新しいチャンスだととらえ、どんな新サービスを提供できるか、大阪のコナモン業界に腕をふるってほしい」と話している。(木村さやか)