南海地震の津波高が全国最大の34メートルと想定された高知県黒潮町。町では、その「34M」をブランド名とした防災缶詰の製造販売を始めました。同町は震災時には、その立地から孤立することも考えられ、「備え」も兼ねた事業です。
第三セクターの黒潮町缶詰製作所が製造販売しているのは「カツオとキノコのトマト煮」(90g、税込み410円)「とりどり旨味豆のトマト煮」(100g税込み302円)。缶に詰めた後、発送するまでに約2週間「ねかし」ます。この期間にある缶詰を震災時の備蓄食料するため、余剰在庫をなくす、という仕組みにしました。
「カツオ~」は同町特産品で調理。震災時でも食べ慣れたものを、との思いから生まれました。ただ、東日本大震災で被害を受けた宮城県気仙沼市での聞き取り調査をもとに、震災時に不足しがちな栄養素を補う、卵などアレルギーを引き起こす恐れのある素材7品目は使わないなどとしています。
現在のライン製造数は一日800缶程度ですが、販路拡大とともに商品開発と2倍の製造量を目指しています。今年4月に雇用創出の狙いもあってスタートした製作所。命をつなぐとともに、町を元気にするエネルギー源に、と期待が高まります。
<プロフィル>
おざき・みき
元高知放送アナ。子育てをしながらフリーで活動中。産業カウンセラーの資格を持ち、心に伝わる仕事を目指す!
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