「お好み焼きを食べたかったんよ」。被災住民から笑顔がこぼれました。広島市の土砂災害発生から約1カ月が経過した9月半ば、現地で地元の高校生ボランティアが作ったお好み焼きを配る女性の姿がありました。
土砂が流れ込み営業できなくなったお好み焼き店の西村智子さんです。広島市安佐南区にある西村さんの店「うつろ木」は常連客も多い人気店です。
あの日、店舗には大量の土砂が流れ込み、目にした西村さんは、呆然としました。すぐに知人や常連客から支援の輪が広まり、全国からのボランティアは1カ月でのべ3千人以上になりましたが、周辺の復旧を優先させるため、店はボランティアの拠点となりました。店の再開はお預けです。
その状況を知った地元の高校生ボランティアが申し出て、近くでお好み焼きをふるまうことになりました。彼らは福島県の東日本大震災の被災地でお好み焼きを焼いた経験もあります。
高校生が焼いたお好み焼を顔なじみの住民に配りながら、「私たちも早く焼きたい」と話していた西村さん。お好み焼きがつないだ縁に感謝しながら店の再開を目指しています。熱々のお好み焼きで恩返しをする日はそう遠くないはずです。
<プロフィル>
にしむら・まさゆき 岩手朝日テレビ、長崎国際テレビ出身。現在、広島ホームテレビのニュース番組でディレクター兼ナレーターとして活動中。
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