魔除けとして建物の棟を飾る鬼瓦。良質な粘土と水に恵まれ1200年を超える歴史を持つ藤岡瓦で知られる群馬県藤岡市でも鬼瓦製作が盛んでした。しかし昭和の終わり頃からの需要減で、「鬼師」と呼ばれる鬼瓦づくり専門の職人も、一人だけになってしまいました。
その市内唯一、しかも全国でも数少ない手彫りの鬼師が山口茂さんです。特徴は彫りの深さと大振りの角や牙。型押しの量産品にはない立体感と怒気を帯びた「おっかない」表情は、神社仏閣の多い関西でもひときわ目を引くそうです。
江戸時代から続く5代目。父の喜代蔵さん(故人)とともに親子二代「現代の名工」に選ばれるほどの腕前ですが、鬼瓦製作だけでは生計を立てるが難しいのも事実。後継者育成もままなりません。
そこで鬼瓦をもっと身近に感じてもらおうと市内の小学校での体験教室、県外からの観光客向けに工房での実演披露を始めました。また昨年6月に販売を始めて全国から注文が入っているのが、「鬼面表札」です。鬼瓦と同じ製法で1000年持つといわれる逸品。干支瓦や瓦コースターも登場しており、上州の鬼師渾身の作は確実に広がり始めています。
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