河川敷で里芋、牛肉、ネギ、ごぼう、こんにゃくなどを鍋に入れ、みんなでつつく芋煮会。しょうゆ味が一般的ですが、山形県内では秋になると、地元スーパーにコーナーが設けられ、ござや鍋を貸し出すなど気合いの入り方が違います。
そう、県民にとっては季節の風物詩以上の、家族や仲間、地域の人と交流を深める機会。春の花見よりもずっと熱くなれるイベントなんです。
その発祥の地といわれるのが県東部、最上川上流にある中山町。江戸時代に最上川舟運の船頭が休み場にしていた川岸の松の枝に鍋をかけ、京都から運ばれた棒だらと地元産の里芋を煮て食べたのがルーツだとか。この木は「鍋掛松」と呼ばれ、今も親しまれています。
芋煮を全国の多くの人たちに食べてほしいという地元の人の思いの結晶が、9月20日で27回目の開催となる「日本一の芋煮会フェスティバル」です。
山形市の馬見ケ崎川河川敷で大型重機を駆使し、直径6メートルの大鍋で作られる3万食の芋煮。今や県を代表するイベントに進化しました。「食材、調味料はすべて県産。まるごと山形を味わってほしい」と実行委員長の長瀬真一さん。芋煮でつながる秋の山形。ぜひ、現地で味と絆を堪能してください。
<プロフィル>
きくち・きみこ NHK山形放送局を経て、小学校教師に転身。その後フリーアナウンサーとして、司会をメインに活動。
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