日立製作所労働組合の坂本達哉中央執行委員長(右)が、日立製作所の中畑英信常務に要求書を手渡す=18日、東京都千代田区【拡大】
2016年春闘交渉で18日、電機大手の労働組合による要求が出そろった。電機大手の交渉は日立製作所やパナソニックなど6社が主導するが、経営再建中の東芝を除く5社がベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分として3000円を要求した。ただ、電機大手を取り巻く環境は中国経済の減速などで、不透明感が増しており、労使間で厳しい交渉が予想される。
日立労組の坂本達哉中央執行委員長は18日、中畑英信執行役常務に要求書を手渡した。パナソニックや三菱電機、富士通、NECの労組も18日までに要求書を提出。ベア要求は3年連続で、昨年の月6000円から月3000円に引き下げた。
電機大手の春闘は組合の要求や経営側からの回答額をそろえる「統一闘争」を実施しているが、主要6社の一角を担う東芝労組は、16年3月期に7100億円の最終赤字を計上する見通しで離脱する方針だ。