対等な関係構築に自信
「それゆえに台湾が中国大陸にのみ込まれるという危惧は短絡的だ。むしろ今後は中国大陸にこそ変化が求められてゆく」と先の国民党幹部は指摘する。
王氏は12日、南京大学の講演で、民主主義という台湾の「核心的価値観」を誇ったが、大陸委員会によると台湾の住民2300万人のうち85%が「現状維持」を望んでいるとされる。「中台接近の結果、多様な価値観が存在する台湾の自由な社会や民主主義が中国大陸に与える影響は小さくない」と国民党幹部。「大陸側は、選挙による政権交代も考慮して台湾と向き合わねばならず、台湾の統治権などでも一定程度の理解を示さざるを得なくなるはず」と、より対等な関係が構築されてゆくことに自信と期待をにじませていた。(台北支局 吉村剛史(たけし)/SANKEI EXPRESS (動画))