小欄の勘違いなら御寛恕賜りたい。中国の習近平国家主席(61)の鼻が伸び続けているような気がする。過日、姪の娘に寓話ピノッキオの絵本を読んで聞かせて以来、習氏のメディア映像に目が行く。嘘をつく度に鼻が伸びる木製人形ピノッキオと、壮大なスケールで嘘を描きまくる中国が、二重写しになるのだろう。
もっとも当初「良心とは何か」を理解できず悪いことを繰り返すピノッキオは、物語の最後で「よい子」になり、妖精が人間にしてくれる。滅びるまで「良心とは何か」を理解できず、最期まで「悪い子」のままの中国と、その辺りが大いに違う。
「抗日戦争勝利」の欺瞞
習氏の鼻は8月にも伸びた。反中感情に加え資源を奪われる危機感を持つモンゴルを訪問し、熱弁を振った。
「中国は利益よりも義を重んじ続け、私が勝ってあなたが負けるということはせず、相手の利益に配慮する」
9月に入り、習氏の鼻はまたまた伸びた。しかし、この時の嘘は、捏造・粉飾された日中史を教え込まれている中国人民には見抜けない。習氏は3日《抗日戦争勝利記念日》にあたり、共産党・政府・軍の幹部を前に重要講話を行った。