ほぼ全員が損傷死
長野、岐阜両県にまたがる御嶽山(おんたけさん)の噴火で、長野県警は2日、死亡を確認した47人全員の身元を特定した。うち46人は噴石が当たったことによる多発性外傷や脳挫傷などの損傷死で、残る1人は熱風を吸い込んだことによる熱傷死だった。
長野県警が2日に身元を特定したのは、兵庫県加古川市の会社員、西嶋浩基(ひろき)さん(40)と小学4年の陸君(10)親子ら東京、埼玉、神奈川、山梨、長野、岐阜、愛知、兵庫、広島、愛媛の各都県の計21人。県警は1日までに26人の身元を特定しており、これで死亡が確認された47人全員の身元が特定された。
県警などは、2日早朝から1000人規模で、他に巻き込まれた人がいないかを調べるため、頂上付近を中心に捜索活動を再開したが、雨が降ったため正午前に打ち切った。県警は2日午後、安否不明者の家族ら40人に対し、捜索活動や捜索現場の状況について説明した。
積もった火山灰が土砂などと一緒に流れ出し、土石流となる可能性もあるため、3日以降の捜索は天候の状況をみて慎重に判断する。気象庁によると、御嶽山周辺では3日も雨が続く見通し。