JR金沢駅を出発する豪華観光列車「花嫁のれん」【拡大】
関西の鉄道各社が観光列車や特別車両の投入に乗り出している。近畿日本鉄道は来秋から、大阪・阿倍野と奈良・吉野を結ぶ観光特急を運行。JR西日本は10月に北陸で観光列車の運行を始めた。時間に余裕のあるシニア層や増加する訪日客を取り込むのが狙いで、ローカル線の有効活用にもつなげる。京阪電気鉄道も平成29年度に大阪-京都間の特急電車に有料の座席指定車両「京阪特急プレミアムカー(仮称)」を導入する。沿線人口の減少が見込まれる中、利用者の確保と沿線活性化の二兎を追う切り札として期待している。(橋本亮)
お手軽さをアピール
高級感漂う客室で、ゆったりとした席に座って車窓を流れる景色を眺め、おしゃれなバーカウンターで特産品の味を楽しむ。近鉄が来秋に投入する予定の観光特急はそんな「上質な大人旅」がコンセプトだ。
大阪阿部野橋駅(大阪市阿倍野区)と吉野駅(奈良県吉野町)を週6日運行。全席指定で通常の特急料金に加えて210円が必要となるが、運賃を合わせた料金は大阪阿部野橋-吉野が大人1690円で、「手軽に非日常を味わえる」(和田林道宜社長)という。