原発の稼働が止まり、電力各社は老朽火力の運転を再開するなどして電力を補っている=和歌山県海南市の関西電力・海南発電所【拡大】
■火力依存 国内CO2の排出増加
日本の温室効果ガスの排出量は、直近ではリーマン・ショック後の生産減少の影響があった2009年度を底に増加が続いている。環境省によると、12年度の排出量(速報値)は前年度比2.5%増の13億4100万トンとなり、3年連続で前年を上回った。排出量は景気動向にも左右されるが、この傾向が続けば地球温暖化のリスクが一層高まり、猛暑や異常気象などの影響を拡大しかねない。
12年度に温室効果ガスの排出が増えたのは、「東日本大震災以降、原発が停止し、火力発電への依存が高まったため」(環境省低炭素社会推進室の安田将人室長補佐)だ。しかも全国に約300ある火力発電所のうち、運転開始から40年を超え、エネルギー効率が悪い老朽設備が全体の2割を占めており、液化天然ガス(LNG)、石油、石炭といった化石燃料を燃やすときに生まれる「エネルギー起源」のCO2は前年度比2.8%増の12億700万トンとなった。
一方、製造業で原料を化学反応させるときなどに生まれる「非エネルギー起源」のCO2はほぼ横ばい。有機物が腐敗するとき発生するメタンなどは前年度を下回った。