【シドニー=西村利也】環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の閣僚会合出席のため、オーストラリアのシドニーを訪問中の甘利明TPP担当相は26日、記者団の取材に応じ、日米の閣僚協議を27日午前に開くと明らかにした。ただ、事前の事務レベル協議では十分な地ならしができたとはいえず、決着は困難な情勢だ。目標とする年内の大筋合意は、いぜんハードルが高い。
26日の閣僚会合では、国有企業改革や環境など、遅れているルール分野について議論した。最終日の27日は、最も難航している知的財産に関して議論するという。甘利氏は「閣僚の判断を仰ぐ部分で多少、交通整理はできた」と説明した。
また甘利氏は26日、メキシコ、カナダ、ニュージーランドの閣僚とも個別に会談し、関税やルール分野について話し合った。
ただ、米国との間では、日本の重要農産品の関税などをめぐる溝が埋まらない。26日も事務レベル協議を進めたが、甘利氏は「まだ難航している案件がいくつもある」と打ち明けた。その上で、27日の米通商代表部のフロマン代表との閣僚協議では「1つでも2つでも目安をつけられたらと思う」と述べるにとどめた。
参加国は年内の大筋合意を目指してきたが、自国の主張に固執する米国の強硬姿勢には新興国からも反発が根強い。甘利氏も年内合意という目標は「(今会合で)共有されていない」と述べ、参加国の足並みがそろわない状況を示唆した。