クアラルンプールの宗教施設で食事をする親子。マレーシアは経済成長とともに世帯収入も増加している(AP)【拡大】
マレーシアは世帯収入が全国的に増加し、貧困世帯が減少している。同国統計局は、2014年の全国の世帯収入(中央値)が4585リンギット(約15万1200円)となり、12年比で11.7%増加したと発表した。地方部の世帯収入の伸びが都市部を上回るなどした結果、14年の貧困率は0.6%となり、12年の1.7%から低下した。現地英字紙スターなどが報じた。
世帯収入が最も多かったのは首都クアラルンプールで7620リンギット。以下、行政都市で連邦直轄領のプトラジャヤが7512リンギット、首都を取り囲むセランゴール州が6214リンギットで続いた。最も少なかったのはマレー半島北部クランタン州の2716リンギットで、次に少なかったのはマレー半島中部パハン州の3389リンギットだった。
伸び率では同国最北端にあたるマレー半島北西部プルリス州が19.1%で最も高く、3500リンギットだった。
この他にはマレー半島南部で巨大都市開発「イスカンダル計画」が進行中のジョホール州が17.7%で5179リンギット、マレー半島北西部ケダ州が13.5%で3451リンギットとなっている。統計により、マレー半島西部沿岸地域の経済成長が同国の世帯年収を牽引(けんいん)している構図が明らかとなった形だ。