【ソウル=名村隆寛】韓国の鉄鋼最大手ポスコとの取引をめぐる不正資金疑惑で、韓国検察当局は5日、李明博(イ・ミョンバク)前大統領の実兄で、韓日議員連盟会長を務めた元国会議員の李相得(サンドク)氏を出頭させ、取り調べた。
韓国メディアによると、2009年以降、ポスコは相得氏の側近が事実上経営する設備会社に繰り返し業務を発注した。側近が得た配当約20億ウォン(約2億円)のうち一部が相得氏に渡ったとみられている。また、相得氏は別に、ポスコの工場建設をめぐって、規制緩和で便宜を図った疑いも浮上している。
相得氏は5日、出頭の際、報道陣に対して疑惑を全面的に否定した。しかし、相得氏は李明博政権末期の12年7月に、営業停止になった銀行の会長から不正資金を受け取ったなどとして、政治資金法違反の罪で起訴され、翌13年まで服役している。。
現職大統領の実兄として初めての逮捕・服役者を出した李明博政権下では、このほか、李明博氏の退任後の私邸購入に大統領府が資金を肩代わりした疑いで、長兄や息子が事情聴取を受けたことがある。前政権周辺のカネをめぐる不正疑惑は、現在もくすぶっている。