フィリピン、米の保護主義警戒 輸出・送金影響 成長率0.2%低下要因 (1/2ページ)

 フィリピンは、来年1月20日にドナルド・トランプ氏が米大統領に就任することを受け、経済成長の勢いがそがれるかもしれない。野村ホールディングスの調査部門によると、トランプ次期政権が保護主義的な政策を実行に移した場合、フィリピンの国内総生産(GDP)成長率は0.2%押し下げられる恐れがあるという。一方、専門家からは悲観的になるのは時期尚早との声も上がる。現地経済紙ビジネス・ワールドが報じた。

 米国とフィリピンは経済的な結びつきが強い。フィリピンの統計庁によると、同国にとって米国は2番目の輸出先で、今年1~9月の製品輸出額は全体の15.7%に相当する65億5000万ドル(約7405億円)。消費に大きな影響を及ぼす国外就労者からの送金も1~8月の176億4000万ドルのうち、およそ3分の1の57億9000万ドルが米国からだった。

 野村のグローバル・リサーチは、トランプ次期大統領が米国内に雇用を取り戻そうと移民政策を厳格化する可能性を指摘。その場合、フィリピンの貿易黒字と国内需要を支える送金が減少するほか、米国企業からの業務受託を事業の柱とするBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)産業が縮小するといった影響が出ると予想する。