【ワシントン=小雲規生】米通商代表部(USTR)は18日、米国がメキシコ、カナダと結ぶ北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を始めると議会に通知した。米国法は議会通知から90日後に交渉が可能になるとしており、早ければ8月から協議が始まる。
15日に就任したばかりのライトハイザーUSTR代表は声明で「米国の労働者、農家、畜産家、企業の利益を促進する合意を達成する」と強調した。議会あての通知では1994年に発効したNAFTAが経済活動の変化に対応できていない点を強調。電子取引や知的財産の保護などの問題にも対応できる内容にすべきだとしている。
トランプ大統領はNAFTAが米国にとって公正な内容にならなければ「離脱する」と述べている。しかし、NAFTAは米国からの農産品輸出を後押ししている側面もあり、米国内ではトランプ氏が離脱を口にすることへの反発も出ている。