
川を囲むように温泉旅館が立ち並ぶ嬉野温泉=佐賀県嬉野市【拡大】
旅館はかつて地域経済の一助を担う存在だったが、人口減少や旅行スタイルの多様化に対応しきれないまま経営難に陥る施設が増え、2000年度に6万4831施設あった旅館数は15年度に4万661施設まで減少した。
同庁によると、ホテルなどを含む宿泊施設全体の16年の年間客室稼働率が平均6割だったのに対して、旅館はこれを大幅に下回る37.9%と低迷。それだけに生産性向上や新しいビジネスモデルの構築が喫緊の課題となっている。
リクルートワークス研究所の城倉亮研究員は「中小の旅館が競争力向上に向けて成果を単独で生むことには限界があり、連携による規模の拡大が望ましい」と指摘する。ただ、家業として経営を受け継ぐ旅館の多くが旧態依然の経営手法や商慣習を踏襲しており、意識改革がどこまで進むかは未知数だ。(臼井慎太郎)