
厚生労働省が入っている中央合同庁舎第5号館。厚労省は薬価の毎年改訂で医療費抑制を目指す【拡大】
厚生労働省は22日、保険診療で使う医薬品の公定価格である「薬価」の制度改革案を中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)に示した。現在は2年に1度の薬価改定を2021年度から毎年実施に変更し、価格を引き下げることで医療費抑制につなげる。全品目の約5割を対象にした場合、最大2900億円程度の医療費が削減できると試算した。
中医協で今後、製薬業界団体などからヒアリングした上で年内に正式決定する。厚労省は18年度の診療報酬改定から順次、実施する方針。
薬価改定では、事前に市場での実勢価格を全品目で調査し、販売競争などで薬価より安くなっていれば実勢価格に合わせて薬価を引き下げている。改定のない年は薬価が高止まりするため、政府は昨年末「国民負担を軽減する」として、毎年改定の方針を決めていた。
厚労省が財政効果を試算した結果、全品目のうち薬価と実勢価格の差が大きい上位約2割を対象とした場合には500億~800億円、約3割で最大1100億円、約4割で最大1800億円、約5割で1900億~2900億円程度の削減が見込める。具体的な対象範囲は20年中に決める。
また、適用疾患の追加で市場規模が急速に広がった薬は、年間販売額が350億円を超える品目を対象に、年4回値下げする機会をつくる。