名前を忘れたことを伝えて素直に謝罪するのが一番いい
やはり、「どちらさまでしたっけ?」と聞くのは相手に失礼になるからと、思い出せないままごまかしてやり過ごす人が多いと思います。
でも、何かの拍子に「忘れたまま話を合わせている」ことがバレてしまったときの気まずさを考えたら、やはりごまかすのは得策ではないでしょう。ひとつの作戦として、もう一度名刺をもらうという方法はあります。このとき、ただもらうのではなく「交換」するほうがいいでしょう。
「新しい名刺をお渡ししていなかったので、改めて交換させていただいてもよろしいですか?」
こちらから渡すついでに名刺をいただく。そうすれば「名刺をなくした」と言うより失礼にならず、スムーズに名刺をいただいて名前を確認できるでしょう。渡す名刺は新しくなくてもかまいません。「じゃあ、すでにお渡ししていたんですね、うっかりしてました」でクリアできます。
ただ、相手から名刺を持っていないと言われたら、この方法は通用しません。そう考えると、策を弄(ろう)して聞き出そうとするより、正直に「大変失礼ですが、お名前を失念してしまいました。どちらさまでしょうか?」と聞き直してしまったほうが格段に潔いと言えます。
そうしたときにはどうしても「五十を過ぎると物忘れが増えてしまって--」「お酒の飲みすぎで--」などと軽いエクスキューズを入れたくなるもの。でも、それが許されるキャラクターの人ならともかく、多くの場合は苦しい言い訳にしかなりません。忘れていることをごまかすことは、謝罪して素直に聞き直すことよりもはるかに失礼です。
聞くなら、きちんと詫びて聞き直す。下手に取り繕うよりも、このほうがダメージは小さくて済むでしょう。 (銀座「クラブ由美」オーナー 伊藤 由美)
伊藤 由美(いとう・ゆみ) 銀座「クラブ由美」オーナー。 東京生まれの名古屋育ち。18歳で単身上京。1983年4月、23歳でオーナーママとして「クラブ由美」を開店。以来、“銀座の超一流クラブ”として政治家や財界人など名だたるVIPたちからの絶大な支持を得て現在に至る。本業の傍ら、「公益社団法人動物環境・福祉協会Eva」の理事として動物愛護活動を続ける。






























