勝俣会長「議案の採決についてご意見をいただいたが、本日ご出席の大株主を含めて適切に把握している。したがって、全数のカウントは必要ないものです」
《大きなヤジが飛ぶが、勝俣会長は意に介さない。質問内容も徐々に東電批判一色から、変化がみられ始めた》
男性株主「まず(原子力損害賠償法の)免責を申請するのか、しないのか。個人株主としてはある時期はすべきだと思う。すべて東電が極悪非道という扱いを受けているが、(原発)事故が起こったときの最悪のリーダーや、政権幹部の情報隠しなどが原因になっている。その責任が東電より問われるべきだ」
《大きな拍手が起こる》
「したがって、免責の措置は申請していいと思う。2点目は廃炉の年数が40年に決まると言われているが、40年に技術的根拠はあるのかどうか。チェルノブイリ事故の影響を受けたスウェーデンは60年だったはず。それから3点目は、勝俣会長と(福島第1原発の)吉田(昌郎)前所長ですが、勝俣会長は現職であるから言いたいことも言えない。退任した後、本当に何が起こったのか、政府はどういう対応をしたのか。そういうことを言う、もしくは書く機会があれば。もっと答えてほしい」
「それから当時の最悪のリーダーが東電に乗り込んで罵詈雑言を浴びせた録音テープがあるというが、それがあるのかないのか。(震災時)そういうリーダーだったのが日本にとって不幸だった。テープがあるのなら、それで本当の責任がほかにあるということをもっと証明してほしい。今回の問題は吉田前所長やスタッフが、最悪の事態を脱したことには評価していい」