だが茶葉や抹茶の認定に携わった上林秀敏氏が「大量生産でにごりは大変」と認識していたように事は簡単ではない。「抹茶を添加するのではなく抹茶のうま味をいかに生かすかのブレンドの調整を繰り返した」と足立氏は振り返る。秀敏氏も100以上のサンプルを試し、議論し、ようやく納得のいくものにたどり着いた。
製造現場では、この男性社員に代わって若手が中心となり徹夜の作業を担当。工場側と時に意見が衝突することもあったが、「最高の緑茶をつくりたい」というのは共通の思いとなっていた。「綾鷹」の生みの親ともいえる男性社員は、退職後も緑茶に関わる活動を行っているという。
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不動のトップ「お~いお茶」との頂上決戦なるか
≪MARKET≫
緑茶市場で「綾鷹」は現在、3位のポジション。トップは伊藤園が1989年に発売したロングセラーブランド「お~いお茶」で、2位はサントリーが2004年に発売した「伊右衛門」だ。
キリンビバレッジによると、11年の1~5位の販売数量とシェアは順に、「お~いお茶」が8385万ケースで37%、「伊右衛門」が4658万ケースで21%、「綾鷹」が3034万ケースで13%、キリンビバレッジの「生茶」が1772万ケースで8%、花王の「ヘルシア緑茶」が560万ケースで2%と続く。