昨夏の新基準施行後に安全審査の申請がでたのは、古いもので29年経過した九州電力川内原発1号機(鹿児島県)と関電高浜原発3号機(福井県)で、大半は20年前後だ。老朽原発の安全対策に巨額の費用をかけるよりも新しい原発の再稼働を進めたいという思惑もある。
一方で、電力会社が早期に廃炉を決定すれば、巨額の損失を計上しなければならない。国は昨年、会計制度を見直し、損失を費用として分割計上できる仕組みを作ったが、それでも損失額は大きい。再稼働を目指す電力各社は原発の選別を迫られるジレンマを抱えている。(原子力取材班)