メガソーラーにはまだ問題がある。九州では耕作放棄地がメガソーラー事業者に賃貸され、農業委員会が農地からの転用を許可した件数はすでに1480件に達した。農地が虫食い状態になった地域もある。安倍晋三政権は農業の大規模化や農地集約化を進めているが、メガソーラーはそれを阻害する。
名湯、景勝地で知られる大分県由布市は、景観を損なうとしてメガソーラーの規制条例を制定。メガソーラーを建設する際、市への届け出を求めている。ただ、強制力や罰則はなく、小規模施設は対象外。このため、住民からは「メガソーラー建設に歯止めがかかるのか」と不安の声もあがる。
政府は近くまとめる「エネルギー基本計画」で再生可能エネルギーが総発電量に占める割合を大幅に引き上げる。買い取り制度に手を付けず、あたりかまわずメガソーラーを建設できる状況を放置したまま普及を促してよいのか。国土のあり方や経済的合理性を考えた普及策でなければ、日本列島は黒いシミだらけになる。(産経新聞西部本部副本部長 遠藤一夫)