プリンターメーカー各社は、年末商戦を前に家庭用インクジェットプリンターの戦略製品を相次ぎ投入する。主流は、女性の購買層を意識し、プリンター本体にスマートフォン(高機能携帯電話)のデータを簡単に写真プリントできる最新機能や、本体を女性が好む色にしたこと。同市場をめぐっては、エプソンが3年連続シェアトップを維持してきたが、今年はキヤノンが好調で、年末商戦の行方が注目される。
エプソンは2日、「カラリオ」シリーズなど12機種を18日から順次発売すると発表した。最大B5サイズまでの用紙を印刷できる小型プリンター「PF-70」は、無線LAN接続により、スマートフォンやタブレット端末のプリントやシール、フォトブックを簡単に作成できる。
発表会では、女性への浸透を狙って、人気アイドルグループ、AKB48の渡辺麻友さんを起用した。エプソン販売の鈴村文徳取締役は「インクジェット全体で50%以上のシェアを獲得し、年末商戦でセンターポジションを狙いたい」と意気込んだ。