家業をアウトドア用品大手に変えた2代目社長 スノーピーク山井氏、起死回生の一手となったのは? (3/9ページ)

2015.2.24 10:56

山井太・スノーピーク社長(中央)と、村田育生・村田作戦社長(後列左)、大栗芙実子・OKURICOMPANY社長(同右)=新潟県三条市

山井太・スノーピーク社長(中央)と、村田育生・村田作戦社長(後列左)、大栗芙実子・OKURICOMPANY社長(同右)=新潟県三条市【拡大】

  • 対談に応じる山井太・スノーピーク社長。手前は大栗芙美子OKURICOMPANY社長

 大栗社長 何と言われましたか?

 山井社長 「お前それ、いくつ売れるんだ」って。それで「分かんない。作ってみないと」って答えた。また「作るのにいくらかかるんだ」と聞かれたのでそれは分かっていたのでたとえば「300万円かかる」と言うと、「じゃ、ダメだな」と。

 村田氏 どれだけ売れるのかが分からなかったらダメと?

 山井社長 禅問答みたいな話ですけどね。でもまあ、それを10回繰り返したらさすがに私も頭に来たんですが、そこで「待てよ、なぜ10回も同じことを言ったのだろう」と考えたんです。そこでひらめいたことがありました。当時、SUVでのキャンプを広めたい、という私の考え方を支持してくれる業界の人がいたので、その人たちに、私の企画した製品を発注してもらえるよう、あらかじめ頼んだわけです。

■年商5億円が5倍に、ところが一転…

 大栗社長 どんなふうに頼んだんですか?

 山井社長 製品のスケッチを持っていって「これ、120個、注文いれてくれないっすか?」とお願いしました。そしたら「スケッチだけで乱暴だ」って言いながらも私の頼みに応じてくれた。その製品を作るための金型に100万円かかるので、その分を回収できるようにしたんです。

 大栗社長 事前発注ですね。

 山井社長 それでその発注書をこっち(左のポケット)に入れて、こっち(右のポケット)には辞表を入れて、父にかけあったんです。「これを作ってくれ」と。そしたらまた「お前、いくら売れるんだ」と聞いてきた。「来たぞ」と思って注文書をたたきつけて「もうこれだけ売れてます。金型の100万円はペイします」って言ったら、今度は「何やってるんだ、早くやれ」ってなったんです。結局、それから1年間で100アイテムぐらいつくりました。すべて予注を入れました。

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