大栗社長 何と言われましたか?
山井社長 「お前それ、いくつ売れるんだ」って。それで「分かんない。作ってみないと」って答えた。また「作るのにいくらかかるんだ」と聞かれたのでそれは分かっていたのでたとえば「300万円かかる」と言うと、「じゃ、ダメだな」と。
村田氏 どれだけ売れるのかが分からなかったらダメと?
山井社長 禅問答みたいな話ですけどね。でもまあ、それを10回繰り返したらさすがに私も頭に来たんですが、そこで「待てよ、なぜ10回も同じことを言ったのだろう」と考えたんです。そこでひらめいたことがありました。当時、SUVでのキャンプを広めたい、という私の考え方を支持してくれる業界の人がいたので、その人たちに、私の企画した製品を発注してもらえるよう、あらかじめ頼んだわけです。
■年商5億円が5倍に、ところが一転…
大栗社長 どんなふうに頼んだんですか?
山井社長 製品のスケッチを持っていって「これ、120個、注文いれてくれないっすか?」とお願いしました。そしたら「スケッチだけで乱暴だ」って言いながらも私の頼みに応じてくれた。その製品を作るための金型に100万円かかるので、その分を回収できるようにしたんです。
大栗社長 事前発注ですね。
山井社長 それでその発注書をこっち(左のポケット)に入れて、こっち(右のポケット)には辞表を入れて、父にかけあったんです。「これを作ってくれ」と。そしたらまた「お前、いくら売れるんだ」と聞いてきた。「来たぞ」と思って注文書をたたきつけて「もうこれだけ売れてます。金型の100万円はペイします」って言ったら、今度は「何やってるんだ、早くやれ」ってなったんです。結局、それから1年間で100アイテムぐらいつくりました。すべて予注を入れました。